目的
視距離(画面から目まで)を変えながら、「掴めそうに見える位置」が画面のどれくらい手前に感じられるかを測ってみました。
ついでに、二重に見えやすかった従来の3D表示との違いも、簡単にメモしておきます。
検証のねらい
- 飛び出し量の実測:視距離を変えたときの“見かけの手前方向距離”を測る
- 見やすさ:強い3Dでも2D表示(UIや文字)の視認性を保てるか
- 調整の効き:アイトラッキングによる視線追従がどの範囲で効くか(目安:250–500mm)
測り方
- 視距離=「画面 → 目」までの距離。
- 飛び出し量=「掴めそうに見える位置 → 画面」までの距離。
- アライメント:手動で“最も飛び出して見える”状態に合わせてから計測。
- 環境:屋内照明/正面視/端末輝度はやや高め。
- 補助:アイトラッキング調整は250–500mmの視距離レンジで有効。
結果:視距離と飛び出し量
| 視距離 (mm) | 飛び出し量 (mm) |
|---|---|
| 280 | 20 |
| 380 | 40 |
| 480 | 60 |
- 視距離が伸びると、絶対的な飛び出し量も増える傾向。
- コンテンツ側の“飛び出し設定でも見え方は変化。
画像で見る:花びらの“飛び出し”
花びらの先端が画面の手前に“ふわっ”と浮く瞬間を切り出しました。
このときの主観はまさに「指を伸ばせば掴めそう」。
浮いている花びらにペン先に合わせて、見えている位置がペン先になるようにしています。
この時のペン先の位置と画面の距離を測ったものを飛び出し量としています。

従来表示との違いメモ
- 従来の3Dフィルムは、約10mmを超える強めの飛び出しで二重に見える(クロストーク)ケースが散見。
- 今回の条件では、強い3Dでも2D表示の視認性(UI・文字)を保ちやすいのが好印象でした。
ここまでのまとめ
- 視距離が伸びると、飛び出し量も増える(例:280→20mm、380→40mm、480→60mm)。
- アイトラッキングは250–500mmで効きやすく、手動アライメントと併用すると体験が安定。
- コンテンツ依存もあるので、動画側のパラメータ(“飛び出し量”)調整は必須。
次回以降の予定
- 最大飛び出し量の限界検証(視距離別・コンテンツ別)
- 2D表示時の見え方検証
- アライメント方法の検証
- その他
おわりに
写真では伝わりにくいのですが、実機だと“掴めそう”な距離感がしっかり体験できます。
裸眼3Dフィルムをデモの対応もしますので、お気軽にお問合せくだしさい。





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