Monthly Archives: 10月 2025

カスタマイズ金型 ナノインプリント 機能性フィルム

裸眼3Dフィルムの「飛び出し感」、どこまで出る?

— 実測メモ:その3(最大“飛び出し量”と演出の影響)

結論


視距離380mmで、“飛び出し量が大きい”コンテンツを再生したところ、約80〜90mmの手前方向(負の視差)を安定して確認。視距離の約21〜24%に相当します。

測定条件(概要)


  • 新製品:アイトラッキング対応アプリ+新型フィルム(端末:iPhone 15 Pro
  • 視距離:380mm固定
  • コンテンツ:前景が観察者側へ近づく演出、輪郭コントラスト高め
  • 計測:表示面を基準に前景の“見かけ位置”を目盛で読取(簡易法)

ポイント


  • 最大飛び出し量約80〜90mm
  • 快適域の目安〜80mmは多くの人で快適、90mmは演出・環境次第で負担増。
  • 見やすさ:アイトラッキングにより頭の小さな動きでも二重化しにくい
カスタマイズ金型 ナノインプリント 機能性フィルム

裸眼3Dフィルムの「飛び出し感」、どこまで出る?

— 実測メモ:その2(従来品との比較)

要約


第二世代の従来品と新製品(アイトラッキング対応アプリ+新型フィルム)の「飛び出し量(画面手前方向の見かけの距離)」を、視距離を変えて比較しました。結果として、新製品は視域(見える位置の広さ)と最大飛び出し量の双方で優位でした。

測定の概要


条件:同一シーンを表示し、視距離(画面〜目)を変化。各距離で「手前方向にどれだけ出て見えるか」を簡易計測。

端末・フィルム

  • 従来品(第二世代裸眼3Dフィルム)+ iPhone SE
  • 新製品(アイトラッキング対応)+ iPhone 15 Pro

注意:個人差・室内照明・端末個体差・コンテンツ差などで結果は変わり得ます。ここでは傾向の比較を主眼とします。

結果:視距離と飛び出し量の関係


視距離 (mm)従来品・飛び出し量 (mm)
iPhone SE
新製品・飛び出し量 (mm)
iPhone 15pro
280二重に見えて効果なし20
3802040
480二重に見えて効果なし60
  • 補足:「二重」はクロストークが増えて立体感が破綻している状態を指します。

読み取りポイント

  • 従来品は“当たり距離”が狭い。 380mm付近でのみ有意な飛び出し感(約20mm)が得られ、近すぎ・遠すぎでは二重化しやすい。
  • 新製品は距離に応じて飛び出し量が伸びる。 280→380→480mmと距離を離すにつれて、20→40→60mmと素直に増加。設置・姿勢の自由度が高い。

視域(見える位置の広さ)の違い


従来品:上下左右に少し頭を動かすだけで二重化しやすく、3Dを正しく感じられる位置が限定的

新製品:前面カメラを用いたアイトラッキングで視点に合わせて表示を補正上下左右の許容範囲が広く、姿勢変化に追従して“自然な飛び出し感”を維持。まるで画面内の物体がこちらを追ってくるような安定感がある。

なぜ差が出るのか(簡潔メモ)


  1. 視差制御の適応性:新製品は視線位置に合わせてリアルタイムに視差を最適化。
  2. レン ズ設計の最適化:マイクロレンズ設計・製造精度の向上により、クロストーク低減視域拡大を両立。
  3. 表示パイプライン:レンダリング側(アプリ)の最適化で、輝度・コントラストの配分エッジのにじみを抑制。

実用上のヒント


まずは380mm前後を基準距離に。ここを中心に前後へ調整し、自分の“当たり距離を見つけると安定します。

正面合わせ→徐々に頭を動かす順で確認。新製品は追従するので、最初に正面基準を作るとスムーズ。

環境光を整える(映り込み・逆光を避ける)と二重化がさらに減ります。

まとめ


  • 従来品:距離・位置の“当たり”が狭く、少し外れると二重化。
  • 新製品飛び出し量が距離に応じて段階的に伸び視域が広く体験の一貫性が高い。
  • 体験すると小さな差の積み重ねが**“歴然の違い”**として感じられます。

次回予告(その3)


  • 「飛び出しの最大量はどこまで行ける?」
  • 「演出(コンテンツ)による見え方の差」
  • “飛び出し量が大きい動画”での実測も実施。
ナノインプリント 検証レポート 機能性フィルム 裸眼3D

裸眼3Dフィルムの「飛び出し感」、どこまで出る?——実測メモ

 

目的

視距離(画面から目まで)を変えながら、「掴めそうに見える位置」が画面のどれくらい手前に感じられるかを測ってみました。
ついでに、二重に見えやすかった従来の3D表示との違いも、簡単にメモしておきます。

 


 

検証のねらい

  • 飛び出し量の実測:視距離を変えたときの“見かけの手前方向距離”を測る
  • 見やすさ:強い3Dでも2D表示(UIや文字)の視認性を保てるか
  • 調整の効きアイトラッキングによる視線追従がどの範囲で効くか(目安:250–500mm
  •  

 

測り方

  • 視距離=「画面 → 目」までの距離。
  • 飛び出し量=「掴めそうに見える位置画面」までの距離。
  • アライメント:手動で“最も飛び出して見える”状態に合わせてから計測。
  • 環境:屋内照明/正面視/端末輝度はやや高め。
  • 補助アイトラッキング調整250–500mmの視距離レンジで有効。
  •  

 

結果:視距離と飛び出し量

視距離 (mm) 飛び出し量 (mm)
280 20
380 40
480 60
  • 視距離が伸びると、絶対的な飛び出し量も増える傾向。
  • コンテンツ側の“飛び出し設定でも見え方は変化。
  •  

 

画像で見る:花びらの“飛び出し”

花びらの先端が画面の手前に“ふわっ”と浮く瞬間を切り出しました。
このときの主観はまさに「指を伸ばせば掴めそう」。
浮いている花びらにペン先に合わせて、見えている位置がペン先になるようにしています。
この時のペン先の位置と画面の距離を測ったものを飛び出し量としています。

 


 

従来表示との違いメモ

  • 従来の3Dフィルムは、約10mmを超える強めの飛び出しで二重に見える(クロストーク)ケースが散見。
  • 今回の条件では、強い3Dでも2D表示の視認性(UI・文字)を保ちやすいのが好印象でした。
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ここまでのまとめ

  • 視距離が伸びると、飛び出し量も増える(例:280→20mm、380→40mm、480→60mm)。
  • アイトラッキング250–500mmで効きやすく、手動アライメントと併用すると体験が安定。
  • コンテンツ依存もあるので、動画側のパラメータ(“飛び出し量”)調整は必須。
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次回以降の予定

  • 最大飛び出し量の限界検証(視距離別・コンテンツ別)
  • 2D表示時の見え方検証
  • アライメント方法の検証
  • その他
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おわりに

写真では伝わりにくいのですが、実機だと“掴めそう”な距離感がしっかり体験できます。
裸眼3Dフィルムをデモの対応もしますので、お気軽にお問合せくだしさい。