モスアイボール解説

 今回はモスアイボールの解説をさせていただきます。

内部にモスアイ構造の付けたフィルムを入れているのですが、写真では分かりにくいかと思います。よく見ると右側半分の方が黒ははっきりと見えています。 
展示会用の展示品でしたので直接触られるのを避ける為にカバーをしています。直接触っても構造が壊れることはありませんが、指紋が付くことで反射防止性能が低下してしまいます。(指紋を取り除くことは可能です。)

カバーを外すと半球面上に2種類のフィルムが貼ってあり、右半分のフィルムには両面にモスアイ構造を入れてあります。

 構造がない方は計算上は約8%が反射し、約92%透過しています。
空気中からフィルムへ光が入る時に急激な屈折率変化(1から1.5)が起こる為に反射が発生します。また、光がフィルムから出る時にも屈折率変化(1.5から1)が起きますのでこの界面でも反射が発生します。
反射率は垂直入射の場合には屈折率から容易に計算することができ、1から1.5もしくは1.5から1の変化の場合には約4%の反射が発生します。(UV樹脂・PETフィルムの屈折率を1.5として簡易的に計算しています。)

一方、モスアイ構造を持つフィルムでは屈折率の変化が構造なしのフィルムとは異なります。
モスアイ構造があることで、屈折率が1から1.5へと徐々に 変化していき急激な屈折率の変化が発生しない為に反射が抑えられます。光(可視光)の波長より小さな構造をモスアイ構造が持っているため起きる現象です。
モスアイ構造の種類にもよりますが、仮に反射率が0.5%に抑えられたとすると両面に構造を付けることで全体で1%になります。

片面のみのモスアイ構造だと3%の差しか生まれないので差がわかりにくくなってしまいます。約7%程の反射率の差が出てくると明らかに見え方が違ってきます。両面モスアイを入れたフィルムの方は正面から見るとフィルムが貼られていないぐらいに視認できなくなります。
こればかりは文章で表現しにくいのですが、実物を見て体験して頂くのが一番かと思います。イノックスに御来社頂くか、セミナー時にご紹介できるかと思いますので是非ともお問い合わせ頂ければと思います。

Comments are closed.